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【薬屋のひとりごと】猫猫と壬氏の関係はどうなる?キス・プロポーズ・焼印事件・結婚について【解説・感想・考察】

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アニメが絶賛放送中の「薬屋のひとりごと」

「主人公・猫猫」と「謎の宦官・壬氏」の関係が気になる方も多いのでは?

今回は二人の関係がどのように変わるのかを解説します。

原作小説14巻までを含むネタバレ感想と考察です。

この記事でわかること
  • 初めてのキス
  • プロポーズ
  • 焼印事件
  • 両想いになる?
  • 二人は結婚するの?

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もくじ

猫猫と壬氏の関係

出会った頃の二人

猫猫は初め、壬氏のことが苦手でした。

美しい青年ですが、キラキラした笑顔は胡散臭くて信用できない。
事件が起きるたびに執拗に自分に意見を求めることも「粘着質」で嫌でした。

猫猫とて、綺麗なものは嫌いではない。

ただ、あまりにきれいに過ぎると、ほんの少しの汚点が罪悪感のように感じられるのである(中略)

見た目は良くても中身が残念。

ヒーロー文庫1巻

一方、壬氏から見た猫猫は「面白い!」の一言に尽きます。

自分を侮蔑的な目で見る女性は初めてです。「薬と毒」の知識に長けてる点も興味深い。

「有能で面白いおもちゃ」を見つけた気持ちだったのでしょう。

猫猫の「見た目は良くても中身が残念」は手厳しいですね…(笑)

そんな風に思っていた壬氏を猫猫が受け入れるようになるかと思うと二人の過ごした時間の濃さを感じます。

園遊会で猫猫のことを知る

壬氏にとって転機は園遊会でしょう。

「猫猫が攫われて後宮に来た」「そばかすを描く理由」を知り、胸を痛めます。

本来、壬氏は「真面目で優しい民思い」の人間です。

「面白いおもちゃ」から「気になる女性」に変わり始めます。

猫猫は壬氏を「面倒な上司」としか思ってませんが、壬氏は「猫猫が気になって仕方ない」状態です。

李白と里帰りして苛立つ時点で「恋」だと気づいても良さそうなのに壬氏は気づいていません。

立場の問題もあり、自分を「恋愛」から遠ざけていたこともあるのでしょう。

壬氏にとって猫猫は「初恋」かもしれませんね。

猫猫を解雇し、身請けする

とある「事件」をきっかけに下女たちを大量解雇することに。
その中には猫猫も含まれていました。

壬氏は猫猫を解雇したくありませんでした。明確な恋心はこの時点ではまだありませんが、猫猫と過ごす日々を楽しく思っていました。

壬氏が事実を隠蔽し「猫猫を解雇させない」こともできるのですが、猫猫の意思を尊重して解雇します(猫猫は解雇されたくなかったのですが)

高順は元気を無くした壬氏を見て緑青館の妓女たちを呼んで宴席を設けます。

そこで猫猫と壬氏は再会!

壬氏はアルバイトで妓女をする
猫猫を身請けします。

身請けシーンが大好きです!

スクエニ版(ねこクラゲ先生)は身請けをコミカルに描かれているのですが、サンデー版(倉田三ノ路先生)は少女漫画のようにロマンチックに描かれています。

ぜひ見比べてみてくださいね!
個人的にはサンデー版のロマンチックな身請けシーンが好みです。

ここまではアニメ化(1期)されています。

宦官ではないことを知る

様々な事件を解決していきますが二人の距離は一向に変わりません。

壬氏の猫猫への想いは募るばかりですが、猫猫には恋愛感情がありません。

猫猫は「面倒なことに関わりたくない」性質なので「壬氏の正体」を考えないようにしていました。

ある日、二人は命を狙われて滝つぼに落ちます。

洞窟で二人きりになった際に「壬氏が宦官ではない」ことを知ります。

壬氏の正体は「皇帝の弟」です。

壬氏は「身分差」を考えて行動する猫猫に自分の正体を伝えたら「距離がさらに開いてしまう」と思ってずっと言えなかったのでしょうね。

この時の壬氏に恋愛感情があるのかわかりませんが、猫猫を「自分のそばにずっと置きたい」気持ちはあったと思います。

ですが、猫猫の「面倒を避けたい」性格を知っていたので皇族であることを言えなかったのでしょう。

【ネタバレあり】壬氏の正体についてはこちらから

壬氏の正体を知る

ある事件に巻き込まれて猫猫は誘拐されます。

壬氏は宦官のふりをやめて「皇弟」として羅漢と共に「事件の解決」「猫猫の救出」に向かいます。

壬氏に救出され、猫猫は壬氏が「皇弟」であることを知ります

討伐後、壬氏は頬に傷が付いていました。傾国と言われるほどの美貌に傷が付いたのです。

「前より、男前になったではありませんか」

ヒーロー文庫4巻

この言葉に壬氏は胸をときめかせます!

壬氏が猫猫に完全に惚れた瞬間ですね…!

猫猫は出会った時から一貫として壬氏を「見た目」だけで判断しませんでした。

壬氏が猫猫を好きになったのは
「外見ではなく本質を見抜く」ところなのでしょうね。

ちなみに「壬氏の正体」がわかるシーンは「小説家になろう」と「文庫本」で違います。

個人的には「なろう版」の方がロマンチックで好きです…!

別々の道を進む二人

事件後、壬氏は「皇弟」として生きることになり、猫猫は花街の薬師に戻ります。

しかし、理由を付けては壬氏は花街まで会いに来ます

猫猫は「面倒」だと思いながらも壬氏と茶を飲んだり、疲れた壬氏を寝かしつけるなどの逢瀬が続きます。

ここまでの話が文庫本4巻です。

文庫4巻の中心となる「子の一族編」は読みごたえがあり、ミステリーを越えて壮大なスケールの人間ドラマを楽しめます。

「子の一族編」で「薬屋のひとりごと」の新たな一面を見せてファンを増やしたのではないでしょうか。

「薬屋のひとりごと」は「ミステリー」として紹介されますが「人間ドラマ」も見どころです!

初めてのキス

猫猫は壬氏に行き先を告げられないまま戌西州の「西都」へ連れて行かれます。

そこでは「皇弟(壬氏)の花嫁選び」が行われていました。

猫猫も「羅の姫」として花嫁候補として出席させられます。

なんと里樹も「壬氏の花嫁候補」として参加。

猫猫の正体「羅の姫」についてはこちらから

猫猫が「妃にするなら里樹妃が一番無難」と言ったことで壬氏は怒り、猫猫の首を絞めます。

壬氏は猫猫の首を絞めたままキス

首絞めと口付けから解放されて涙目になる猫猫を見て壬氏は勝ち誇った顔をします。

それに対して猫猫は苛立ちます。

(もっと他の者を選べばいい)

壬氏が求めるものを与えてくれる者はきっとどこかにいる(中略)

わざわざそれが欠けた生き物に乞う必要などないのだ(中略)

逃げ出したい気持ちはある。きっと何より面倒くさく、不安なことが訪れる。

ヒーロー文庫5巻

猫猫は自分のような「愛に欠けた生き物」に「愛を求めないで欲しい」という想いがありました。

「文庫」か「なろうか」どちらか忘れてしまいましたが、猫猫は「恋という感情は自分を産んだ女の腹の中に置いてきた」と言っていました。

「家族愛」は理解できるけど「恋愛」はわからない

この後もう一度キスするのですが猫猫が「妓楼仕込みのキス」をお返しすることで壬氏は返り討ちに遭います(笑)

猫猫は「反射的にキスを返した」と言いますが、嫌な相手なら返さなかったはず。

猫猫は「愛がわからない」と言いながらも壬氏に対して「名前の付けられない温かい感情」をすでに持っていたのではないかと思います。

プロポーズ

壬氏は「妃にするなら猫猫しかいない」と思っていました。

水連からも「早く猫猫を娶ってください」と言われますが悩みます。

妃と言われて、思いつく人物は一人しかいなかった。

相手にとっては迷惑でしかないとわかっている(中略)

一人で生きていけるだけの力を持った者にとって、壬氏の妃という立場は窮屈でしかないだろう。

ヒーロー文庫7巻

皇族の壬氏が求婚すればそれは「命令」になり、猫猫は逃げられなくなります。

壬氏は「命令」ではなく「合意」で妃になって欲しいのですが…。

この時の二人は

「猫猫が医局で勤める」
「異国から妃が後宮に入内」
「異国の巫女が外交」

など、壬氏も猫猫も忙しい日々を送っていました。

互いに疲労が溜まって気が立っていたこともあり喧嘩になって…。

壬氏は思わずプロポーズします!

「おま、いや、猫猫! よく聞いておけ! 俺は、おまえを妻にする」

言われた。言われてしまった。

猫猫にとって死刑宣告とも言える言葉を言われた。

ヒーロー文庫7巻

せっかくの求婚ですが猫猫にとっては「死刑宣告」でした…(笑)

ですが、今までの壬氏の自分に対する曖昧な言動は「命令にしたくなかった」優しさの表れだったことに気が付きます。

ちなみに猫猫は結婚願望が無いわけではありません。

「出産して胎盤で薬を作りたい」のです。

どこかの適当な農家の三男坊と結婚して子どもを作りたいと思っていました。

しかし壬氏は「皇族」です。
彼に嫁いだら今までのように毒実験や自由に薬が作れなくなります。

壬氏が皇族でなければ「結婚してもいい」と思えたのかもしれませんね。

絶望的な気持ちで部屋を出ると、水連が微笑ましい笑顔で親指を立てたので猫猫は睨みつけました(笑)

焼印事件と臣籍降下

壬氏は「猫猫を妃にしたい」と願います。

しかし、猫猫は「玉葉の敵になりたくない」です。

猫猫が壬氏の妃になった場合、玉葉やその息子の命が脅かされる危険があるからです。

正式な東宮は玉葉の息子で、第二継承者の東宮は梨花の息子ですが「幼い東宮」より「成人している皇弟」を次期皇帝にしたい官吏たちが多くいます。

猫猫のために
「皇位継承権を捨てて臣下になりたい」

壬氏は皇帝に「臣籍降下」(皇族を辞めて臣下になること)を願いますが、皇帝は「認めない」と怒ります。

皇帝の反応を予想していた壬氏は後戻りできないことをします。

自身の腹に「玉葉后の紋」の焼き印を押しました。

「焼き印」は西の異民族が花嫁にする行為で「奴隷」を意味します。

壬氏は「玉葉の奴隷」になり「玉葉と東宮たちを脅かさない」と身を持って宣言します。

「焼き印事件」は「小説家になろう」には無くて「文庫本」にしかないエピソードです。
発売した当時、読者も驚いたと思います。

今までのらりくらりと壬氏の求婚から逃げていた猫猫ですが、こんなことをされたら逃げられなくなります。

焼き印ですが、その前に皇帝に
「金色の真珠」を受け取った話をしています。

断るのが難しい見合い話のように思えました。

「皇弟の花嫁選び」を「西都」で行ったり「西の守りを固めるために玉葉を皇后」にしたり、皇帝は西側の戦に備えているように思えます。

壬氏に貢がれた「金色の真珠」は「北亜連」や「砂欧」などの国外が同盟目的で送ってきた婚姻話なのか。

政治的に断りずらい見合い話が来たため
焼き印をして「信頼できる女性にしか肌を見せれない体」にしたのかと考えました。

また皇太后が
「お気に入りは隠しておかないと誰かに隠されてしまうわよ」
と言っていました。

早々に猫猫を妃にして自分のもとに囲わないと手に入れられなくなると言いたかったのでしょう。

「金色の真珠」の件は今後、ストーリーの目玉になりそうだと思います。

猫猫から見た壬氏

壬氏が焼き印を押したことで猫猫は逃げられなくなりますが、壬氏のことは嫌いではありません。

壬氏は見た目の華やかさに対して内面は堅実で実直

為政者としては優しすぎるのが欠点ですが、それも彼の良い所だと思っています。

猫猫は壬氏を見ていると羅門を思い出します。

猫猫はずっと背中を見ていた人物を思い出す。

彼もまた、己の身を削り、他人に尽くしてきた男だ。

ヒーロー文庫9巻

後宮で出会った頃のキラキラした壬氏は好きではありませんが、付き合いが長くなるうちに彼が真面目で優しすぎる人であることを知り、羅門と壬氏を重ねて心配になります。

壬氏が両想いだと気づくのは12巻ですが、9巻で猫猫は壬氏の頬にキスをしてるのでその時から猫猫は心を許していたのだと思います。

ちなみに9巻から始まる「二度目の西都編」は非常に面白いです!

なんと壬氏たちが解決しなければいけない問題が「蝗害」なんです。
自然災害をどのように防ぐのか。

ミステリーの枠を超えた大河歴史ドラマとして楽しめます。

読者人気の高いエピソードなのでぜひ文庫本で楽しんで下さいね!

両想いに。しかし

文庫本12巻の終わりで壬氏は両想いであることに気付きます。

水連、高順たちも雰囲気で察します。

文庫本13巻で猫猫は「夜伽」のために自ら壬氏の宮を訪問します。

ですが猫猫は「玉葉后の敵」になりたくありません。

もしも壬氏との間に子が出来たら猫猫や玉葉の意思とは関係なく、官吏たちが争いを起こして死者が出ます。

だから壬氏との間に子が出来たら堕胎すると猫猫は壬氏に伝えます。

せっかく両想いになった二人ですが
「子が出来たら堕胎する」
と言われたため壬氏は手を出すことが出来ず、恋人らしい進展はないままです。

「腹に焼き印を押すだけでは駄目だ。皇族を辞めるしかない」と壬氏は悩みます。

宮廷内は常に陰謀が渦巻いています。
例えば阿多妃の侍女頭と下女。

阿多の意思に関係なく、毒殺を起こそうとしたり、自殺したり。

本人の意思とは関係なく「誰か」が「誰かのために」争っています。

猫猫は「自分が原因で誰かが傷ついたり、亡くなるのは嫌だ」と思っています。

せっかく両想いになって「夜伽寸前で手が出せなくなる壬氏」は文庫本13巻で読めます。

壬氏が可哀想ですが、猫猫を大事にしてるのがよくわかります。

猫猫が去り際に言う一言がコミカルなので不憫さの中に面白さがある回です(笑)

覚悟を決めた猫猫は積極的!

今まで壬氏の気持ちをごまかしてきた猫猫ですが「壬氏と共に生きる」と決めてから積極的で面白いです。

自分から夜伽を求めて訪問したり(壬氏に追い返されますが)自分から壬氏に触れたり。

猫猫は「子が出来たら堕胎」するつもりなので「自分を好きなようにすればいい」と思っていますが、壬氏は猫猫を大事にしたい何もできません。

連載12年目でようやく両想いになった二人ですが、未だにもどかしい関係です。

そのもどかしさが、こそばゆくて読者としては非常に楽しいです(笑)

【考察】二人は結婚するのか?

X(Twitter)で読者が日向夏先生に

二人は両想いになりましたが、猫猫は皇弟妃になるのですか?

それとこれとは別。

といった回答をされていました(ツイートが消えていて載せれないのですが)

連載初期の猫猫は「自分の発言で誰かが罰せられるのが嫌だ」と言い、犯人がわかってもヒントだけを伝える方法を取っていました。

猫猫は「玉葉后の敵になりたくない」だから「妃ではなく薬師」として壬氏のそばにいて「妃は他の誰かがなればいい」と思ってるのかと考えました。

「羅漢の娘が皇弟に嫁いだ」となると新派閥が出来て政治的にややこしくなると壬氏も考えています。
(羅漢なら猫猫のために状況をどうにかできそうですが)

皇族をやめたら結婚・出産ができるかもしれませんね。

壬氏は「臣籍降下」にこだわっていますが、猫猫は「壬氏は皇族を辞める必要は無い」と考えていそうです。

まとめ

壬氏と猫猫の「出会いから両想いになるまで」「両想いになってから」について解説・感想・考察を書かせていただきました。

今回は「壬氏と猫猫の関係」だけに着目しましたが、その間に「二人が乗り越える事件」も面白いですよ!

二人で事件を乗り越えたからこその猫猫と壬氏の関係があります。

「壬氏と猫猫の関係」も面白いですが、魅力的な登場人物が続々と現れるので内容がさらに濃く、そして面白くなります!!

ぜひ文庫本でストーリーを楽しんで下さいね!

文庫「壬氏と猫猫」の重要ストーリー
  • 壬氏の正体がばれる4巻
  • 初めてのキス5巻
  • プロポーズ7巻
  • 焼印事件8巻
  • 両想い12巻
  • 夜の訪問

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てんちょう
森の奥でひっそりと本屋を開いています。
好きな食べ物はシナモンロール。

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