【薬屋のひとりごと】アニメ23話「鳳仙花と片喰」感想・解説【羅漢と鳳仙の出会い】

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園遊会が終わったあと、猫猫は羅漢に「将棋対決」を申し込みました。

羅漢はこの国で一、二を争うほどの将棋の名人です。

猫猫はなぜ、羅漢の特技で勝負を申し込んだのでしょうか?

二人は賭けをします。

羅漢が勝てば「猫猫は娘になる」

猫猫が勝てば「緑青館の妓女を一人身請けする」

勝負の行方は?

そして明かになる、羅漢と猫猫の母親の出会い。

もくじ

猫猫 対 羅漢

猫猫と羅漢の関係

羅漢は猫猫に東屋に連れて行かれると、将棋盤がありました。

「お相手できないでしょうか?」

可愛い娘の願いを断る理由はありません。

猫猫は羅漢が最も得意とする将棋で勝負を申し込みました。

猫猫が指定したルール

  • 変則なしの五回戦
     
  • 三勝した方が勝ち
     
  • 羅漢が勝てば猫猫は「娘」になる
     
  • 猫猫が勝てば「緑青館の妓女を一人身請け」する
  • 5つの盃を用意し、そのうち3つに薬を入れる。
     
  • 1つ飲む分には害はないが、3つ飲むと猛毒。
     
  • 敗者は盃を1つ選んで飲む
     
  • どんな理由があろうと試合を放棄したら負け

羅漢が賭けの代償に「年頃の妓女の身請け」と言われて「そうきたか」と言ったのは

「梅梅」が頭に浮かんだからなのでしょう。

羅漢と唯一親交があるのは「梅梅」です。

やり手婆は「三姫」の人気があるうちに「三姫」全員を身請けさせたいと考えています。

そのことを羅漢も知っているのかもしれません。

羅漢とはいえ、三姫の身請け金は大きいです。

三姫を身請けしたら「猫猫の身請けの交渉」が伸びることでしょう。

羅漢にとって猫猫の提案は

「自分を身請けするまでの時間稼ぎ」

のように思えたのかもしれません。

勝負の行方

猫猫はあっという間に二敗します。

猫猫は将棋のルールを知ってるだけで強くありません。

その様子を壬氏と高順はハラハラした様子で見守ります。

すると、羅漢が一敗します。

「娘に毒をすすめるわけにはいかないからね」

3つ飲んで猛毒になるなら、羅漢は2つまで飲めます。

薬の入った盃は味が違うため、一口でわかるとのこと。

羅漢は盃を手に取り、一口飲むとその場で倒れました。

壬氏と高順は慌てますが、酒に酔って倒れただけでした。

羅漢は一口で倒れてしまうほどの下戸だったのです。

猫猫が薬だと言って入れたものは「アルコール」でした。

アニメではアルコールと言いましたが、原作では「砂糖と塩」と表記されています。

砂糖と塩は酒の吸収を良くします。

若年層の視聴者が真似しないようにセリフを変えたのでしょう。

アニメでは「嫌な味」と言っていますが原作では「しょっぱい」と言っています。

盃に注がれた液体は「きつめの蒸留酒の香りがした」と壬氏が言っています。

羅漢は初めから負けることをわかった上で勝負を引き受けたのではないでしょうか。

「どんな理由があろうと試合を放棄したら負け」

と言われて羅漢が一瞬考え込んだのは、自分が「酒に弱い」ため一杯飲めば倒れると考えたからでしょう。

猫猫に三杯目を飲ませないために、自分も一杯飲むことになります。

負け試合だとわかった上で勝負を引き受けたのは、猫猫が向かいに座り、言葉を交わしてくれるだけで羅漢は嬉しかったからかもしれません。

今まで緑青館に行っても顔も見せてくれず、会えたとしても口をきいてくれないので

「きちんと向かい合って話をした」のは初めてだったかもしれません

ちなみに羅漢はアルコールスプレーを顔にかけられただけで倒れるほど酒に弱いです(笑)

羅漢の過去

酒に酔って倒れた羅漢は懐かしい夢を見ます。

羅漢は名家の長男でしたが、人の顔の識別ができず「母親と乳母」の顔どころか、男女の違いすら見分けられませんでした。

羅漢に失望した父親は、愛人のもとに通いますが、羅漢にとってはどうでも良いことでした。

誰も羅漢に構わなかったので、奔放に生きることができ、手習いで始めた将棋と碁にのめり込むことができました。

そんな羅漢を唯一見捨てなかったのが叔父の羅門です。

「顔ではなく、体格や素振りで覚えろ」

羅門の助言により、興味のない人間は「碁石」に、軍部の人間は「将棋の駒」として区別できるようになりました。

羅漢にとって羅門は竜王駒のような存在でした。

宮廷勤めになってからは、名家の長子ということもあり、いきなり長を任されます。

すると、今まで遊びでやってた「囲碁と将棋」が役立ちます。

自分が弱くても、駒(部下)を適材適所に配置すれば全て上手くいくのです。

羅漢にとって軍部は「人が駒となる将棋」で楽しいゲームでした。

鳳仙との出会い

羅漢は同僚に誘われて緑青館に行きます。

そこには「囲碁で負け無しの妓女」がいたのです。

羅漢は囲碁も将棋も「軍部で負け無し」でした。

どちらが負けても盛り上がる試合。

勝ったのは妓女でした。

圧倒的に負けたことが面白くて羅漢は大笑いします。

碁盤から顔を上げると不機嫌そうな妓女がこちらを見ていました。

不機嫌そうな女の顔があった。

名前の通り、

触れたらはじけそうな、

人を寄せ付けない眼をしていた。

人とはこういう顔をしているものか。

当たり前のことを初めて認識した瞬間であった。

ヒーロー文庫2巻

妓女の名前は「鳳仙」

妓女の誇りだけを固めたような人物。

後に猫猫を産む女性です。

鳳仙の身請け話

羅漢は鳳仙に会いに緑青館に通います。

囲碁と将棋を打つだけの逢瀬が何年も続きました。

しかし、鳳仙は一部の好事家から人気が出て、出し惜しみされるようになります。
(妓女は人気が出るとあえて客を取らず、露出を減らすことで希少価値を上げます)

鳳仙は値上がりしていき、羅漢は三ヶ月に一回会うのが精一杯でした。

そんな中、鳳仙の身請け話が上がります。

羅漢は武官として出世していましたが、異母弟に後継を取られていたため、自分が鳳仙を身請けできるほどの財力がありませんでした。

そんな中、鳳仙が珍しく

「次はいつこられますか?」

と聞きます。

羅漢は「三ヶ月後に」と言い、二人は会う約束をします。

賭け囲碁

羅漢は鳳仙から文をもらい、鳳仙が指定した日に会いに行きます。

すると鳳仙が

「たまには賭けをしませぬか?」

あたなたが勝てたら

好きなものを与えましょうと。

私が勝てたら、

好きなものをいただきましょうと。

「お好きな盤を選んでください」

ヒーロー文庫2巻

羅漢の前には「将棋」と「囲碁」の盤がありました。

ふと「悪いこと」が羅漢の頭を過ります。

羅漢は将棋の方が得意です。

ですが、選んだのは囲碁でした。

鳳仙は「試合に集中したい」という理由で当時、禿だった梅梅を部屋から出します。

部屋には鳳仙と羅漢の二人きりとなりました。

試合の最中、互いの手が重なります。

勝負の決着が付かないまま、二人は結ばれました。

身請けが決まった妓女と「関係を持つこと」はご法度です。

以前、猫猫も言いましたが「体は売らず、芸を売る妓女」の場合、

身請けする男性は「花を最初に手折るのは自分がいい」と考えるからです。

「芸を売る妓女」が「体を売った」場合、ましてや「子を孕んでしまったら」妓女としての価値は無くなります。

鳳仙は腕の中で

「碁がやりたい」とつぶやいた。

自分とて将棋をやりたいと思っていた。

ヒーロー文庫2巻

鳳仙の「碁がやりたい」は

「(あなたとずっと)碁がやりたい」

羅漢の「自分とて将棋をやりたい」

「自分とて(鳳仙とずっと)将棋をやりたい」

という意味だったのではないでしょうか。

言葉で気持ちを表現するのが苦手な二人は、遊技盤の中で互いの思考の奥深くまで辿り着ける唯一の相手だったのだと思います。

二人にとってこれ以上にない「理解者」で「似た者同士」だったのかもしれません。

羅門の失脚

それから間もなくして、後宮医官だった羅門が失脚します。

羅門が失脚したのは「皇太后と阿多の出産の対応が悪かった」と東宮(現在の皇帝)が言ったからです。

羅漢の父は「羅門と親しかった羅漢」にも遊説(都から離れて地方で働くこと)を命じます。

羅漢にとって父は上司でもあったため、断ることができず遊説に。

丁度その時「鳳仙の身請けは破談になった」と羅漢は文をもらいました。

羅漢は「半年ほどで戻る」と鳳仙に伝えますが、戻るのに三年もかかりました。

ゆびきり

羅漢が遊説を終えて、家に帰ると古びた文が山のようにありました。

鳳仙からの文です。

文の中には中身が開かれた巾着がありました。

中を覗くと女の指と赤子の指らしきものが入っていました。

羅漢は慌てて緑青館に行きますが、やり手婆から追い返されます。

「鳳仙はもういない」

鳳仙が身請けを破断したことにより、緑青館は二つの大店から見限られて経営難に陥っていました。

信用を落とした鳳仙は夜鷹のごとく客を取るしか道がありません。

そうした妓女の末路は…。

当時「ゆびきり」という呪いが流行っていました。「ゆびきり」がどういう呪いなのか原作では深く書かれていません。

日本の遊郭では男女が誓いの証として互いに小指を切断して贈り合うという流行があったそうです。なのでそういった内容かと思われます。

鳳仙は自身の指を根元から切っていますが、猫猫は第一関節から上が切られています。

せめてもの親心だったのかもしれません。

羅漢と梅梅

目が覚めると緑青館の梅梅の部屋でした。

羅漢は梅梅が鳳仙の禿ということもあり、よく遊んでいました。

禿時代の梅梅に詰め将棋を教えて「筋が良い」と言った時にもじもじしていたことを羅漢は思い出します。

梅梅は猫猫が作った薬と桐箱を渡しました。

中には枯れた青薔薇が入っていました。

羅漢は青薔薇を見つめて考えます。

猫猫から「何かしらの」メッセージが込められている気がしますが、羅漢は「それが」何なのかわかりませんでした。

ミニアニメ「鳳仙花と片喰」

普段は「聡い」のに、肝心なところで「疎い」猫猫。

羅漢もそうなんです。

だからこの二人は本当に親子だなぁと思います。

まとめ

次回はついに最終回ですね。

大好きな回なのでドキドキします。

ストーリーを知ってる方は早く見たい回ですよね!

とても楽しみです…!

次回・アニメ24話は小説・漫画では何巻?

次回・アニメ24話
  • 文庫本2巻
  • スクエニ版(ねこクラゲ先生)8巻
  • サンデー版(倉田三ノ路先生)7巻
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てんちょう
森の奥でひっそりと本屋を開いています。
好きな食べ物はシナモンロール。

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